潤滑油の安定確保へ「直接販売スキーム」新設 経産省が全業種へ対象拡大

潤滑油の安定確保へ「直接販売スキーム」新設 経産省が全業種へ対象拡大


経済産業省・資源エネルギー庁は6月10日、潤滑油などの安定供給を目的とした「直接販売スキーム」を新設した。板金加工などの金属加工を手がける中小製造業においても、潤滑油の調達難による操業への影響を回避する手段として期待される。

経産省によると、日本全体での潤滑油の必要量は確保されているものの、今年3月下旬頃から供給の先行き不安を背景とした過剰な発注が発生した。一部の流通事業者や需要家が前年同月を大きく上まわる注文を行った結果、通常通りの発注を行っている事業者への供給が滞るなど、供給に偏りが生じていた。

これを受け、経産省は4月および5月にわたり、流通事業者や需要家に対して「前年同月比同量」を基本とした購入を要請し、流通の目詰まり解消をはかってきた。しかし、依然として調達に不安を抱く需要家からの声が寄せられていることから、今回、踏み込んだ対策の導入に至った。

新設された直接販売スキームは、これまで「中東情勢に伴う重要物資の安定的な供給確保のためのタスクフォース」が認めた特定の重要施設向けに行われていた供給体制の対象を、全業種へと拡大したもの。前年同月比と同量の購入ができず、操業に支障が生じる恐れのある最終需要家に対し、元売などの主要潤滑油供給事業者が直接販売を行う体制を構築した。

金属加工を手がける部品サプライヤーにとって、潤滑油の調達難は生産活動に直結する。政府は、在庫不足により操業に支障が発生するおそれがある事業者に対し、経済産業省の「中東情勢関連対策ワンストップポータル」へ速やかに情報提供するよう呼びかけている。同時に、需給の逼迫を防ぐため、引き続き前年同月比同量での購入を原則とするよう求めている。

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